世界保健機関（ＷＨＯ）は２１日、トランプ米大統領がＷＨＯからの脱退を決定したことについて、再考を希望すると明らかにしました。
ＷＨＯのテドロス事務局長は声明で、ＷＨＯからの脱退について遺憾の意を表明しました。
トランプ氏は大統領就任初日となった２０日、大統領令に署名し、ＷＨＯから脱退する考えを明らかにしていました。トランプ氏は脱退の理由として、「中国の武漢で発生したＣＯＶＩＤ―１９（新型コロナウイルス感染症）など世界的な健康危機に対する対応の誤り、喫緊の改革の断行失敗、ＷＨＯ加盟国の不適切な政治的干渉からの独立を示せない無能ぶり」などを挙げました。
ＷＨＯは、同機関が米国人を含む世界の人々の健康と安全を守るうえで、重要な役割をはたしていると強調しました。病気の根本的な原因に対処しており、多くの場合に他の人々が立ち入ることができない危険な場所で、病気の発生を含む健康上の緊急事態の検出や予防、対応を行っていると説明しました。
ＷＨＯはまた、アメリカは１９４８年に同機関が設立された際の創設メンバーだったと指摘しました。そのうえで、アメリカに再考を求め、世界の多くの人々の健康と福祉の利益のためにアメリカとＷＨＯの協力態勢を維持するための建設的な対話に参加することを楽しみにしていると述べました。（CNN)
(VOVWORLD)